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現実のような異世界。伊坂幸太郎さん「オーデュボンの祈り」を読んで。

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何度読み直しても、新しい発見がある小説「オーデュボンの祈り」

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

 

不思議すぎて、自分が生きている場所の事が分からなくなる。

今まで読んだ物語の中で、不思議すぎて今生きている自分とは一体何なんだろうと思ってしまったのは、パッと出てくるところで「千と千尋の神隠し」と「オーデュボンの祈り」くらい。

伊坂幸太郎さんの作品は全作読んだわけではないけど、今まで2度も3度も読んだのは、「オーデュボンの祈り」だけ。

全くあり得ないほど理不尽で、とんでもなくフィクションなのに、しっかりと映像が思い浮かんできて、気付けば文字を読んでいるというよりは映像を読んでいるような感覚。絵本を見ているんじゃないかと思えるほどリアルに感じられる作品だと思う。

本を閉じればまた現実。「一体この世界はどうなっているんだ!?」と現実の世界を疑ってしまうほど気持ちが乱れる感覚に陥ります。

伊坂幸太郎さんの物語は、ディズニーランドのスプラッシュマウンテン。

これは伊坂幸太郎さんのほとんどの小説で言えることだけど、読み始めから中盤までは、何気ない話の流れがあり、その話の中で出てきたそれぞれあんまり関連性の感じない登場人物や、出来事、場所などが後半になると一気に話が繋がって、話が丸く収まるような感じ。

なので序盤は退屈を感じてしまうこともあるかもしれないけど、しっかり逃さずに読めばとんでもなく面白くなるので、それを意識して読めば間違いないかもしれない。

ディズニーランドにあるジェットコースター、スプラッシュマウンテンもそう。
最初に穏やかな流れがあり、最終的には一気に滝から落ちるというあの感じです。(説明雑でごめんなさい。)

360度すべてから色々な味が出てくる。

とにかく僕はすごく好み。
15年以上前の作品だけど、この物語は色あせない。
味の濃いガムは、噛めば噛むほど味が薄くなるけど、
内容の濃い小説であるオーデュボンの祈りはそれとは違い、読んでも読んでも色々な角度から味が出てきて、その味に囲まれて最終的に抜け出せなくなります。

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

オーデュボンの祈り (新潮文庫)

 

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